GLANCE OF LENS アートディレクター:原耕一 デザイナー:渡邊隆雄 七郎 (トラウト)


横木安良夫写真展 GLANCE OF LENS 〜レンズの一瞥〜」 

2008年5月22日(木)〜5月28日(水) 会期中無休 am10-pm6  (最終日はpm2時まで) 入場無料

ポートレートギャラリー

Color 56点 BW 4 点

Printer Canon Pixus Pro9500

Paper Canon Fine Art Paper Photo Rag

●5月24日(土) PM6:00−PM8:00 ギャラリートーク  タカザワケンジ VS 横木安良夫 (無料)

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この写真展には、具体的なテーマやコンセプトはありません。

しいて言うならばスナップショットとは何か、世界を写真に撮り、

そしてこうやって二次元に異化した写真を見ることは何なのか、を考えること自体がテーマであります。

ですから、ここに写っているベトナムやキューバやチリやブラジル、そしてアメリカやヨーロッパ、ウラジオストク、

東京や夕張や沖縄を見せたいわけではないのです。正直、場所なんてどこでもいいのです。

ただ僕が移動し、あるときは立ち止まり、何かしらの心の動き、衝動により、

その場所でシャッターを切った結果である「写真」を見ていただきたいだけなのです。

こんなふうな羅列された写真から何を感じるのかは見る人の自由でしょう。

そう、写真とは元来そんなふ うなあやふやなメディアなのです。

今回の写真のほとんどはこの15年ぐらいの間に撮ったものです。銀塩末期とデジタルの時代です。

ここで僕は大げさに言えば、言葉やイメージに隷属した写真を拒否しています。

言葉で言えることは、言葉で語ればよいでしょう。頭の中のイメージは、絵にしたほうがスピーディです。

世界を剽窃する写真のメッセージとは、元来意味もなくもやもやとしたものです。

僕の写真はそのもやもやを口当たりよく仕立ててあるのかもしれません。

でもそれこそが僕の写真のプンクトゥム、刺し傷といえるのです。

( カラー56点 モノクロ4点 ) デジタルアーカイバルプリント

僕は世界を自分の目で見ているのだろうか。

「いやオマエは、何も見ちゃいない」

僕が撮った写真……。

「それはオマエが見たものなんかじゃないよ」

でも目の前の、あるがままだよ。

「ただレンズが見ていただけさ」

だったら僕は、ただのカメラの引率者なのかい?

「そうさ、それなのに、世界を見たような気になっていやがる」

僕がカメラに指令したんだ。

「フン、『さあ、今だ!撮れと!』とね、お笑いだよ」

この写真は僕のものだよ。

「くだらねえ!」

これは僕の目によって選ばれたんだ。

「オマエは世界の何も見ちゃいないんだよ」

でもこれは僕の目の前にあった、あるがままだよ。

「極小の針の穴から見たあるがままさ」

それだっていい。僕はずっとこれを眺めているよ。

「死ぬまでね…」


横木安良夫流スナップショット

詳細

5月10日発売 202ページ 660円+税 写真 124点

●編集・企画 :藤田一咲 ●カバーデザイン:竹川雅宣

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